2冊目「夜想」貫井徳郎
貫井さんは好きです。カタくて、でもエゲツない。貫井さんの描く人って、ほんとびびるぐらい悪意のない悪。
人間のなかなある真っ黒な塊を取り出してデフォルメして動かしてる感じがするなあ。
というわけで、「夜想」。
交通事故で妻と子供を失い、生きる気力がなくなっていた主人公が、ある不思議な力を持つ女に出会って、もっかい頑張ってみようかな、て思う話、て書くもハートフルな気配でるけど、ぜんぜんハートフルじゃない。
テーマは新興宗教。
あー。
あー。
て感じで、なんともいえない気持ちで読みました。なんとなくレオナルドデカプリオの、シャッターアイランドをほうふつとさせるような、しないような。
貫井作品のなかでは、個人的にそんなビビッとはこなかった。「慟哭」はなかなかこえないなー。
夜想 [ 貫井徳郎 ] |
慟哭 [ 貫井徳郎 ] |