覚書

好きな事用 主に映画、小説、漫画など

6冊目「女王はかえらない」降田天

第13回このミステリーがすごい!大賞受賞作。

 
叙述トリックってやつですね。歌野省午「葉桜の季節に君を想うこと」的な。乾くるみイニシエーション・ラブ」的な。
叙述らしい、と聞いていたので、わりと気を引き締めて読んでましたけど、見破るには読者への材料は少なかったかなあ。違和感はちょこちょこあるんですが、可能性が多すぎて読者が真実をビシッと言い当てるのはちょっと難しいような。
どちらかというと、ミステリーを楽しむというよりは、小学校クラスで起こりうる、こう、無邪気で残酷な、いじめ。いじめという名前をつける一歩手前くらいの、あの無垢な迫害。
これに描かれる雰囲気にピンとこない方は、素敵な小学校時代を過ごしたんだろうなあ、て感じです笑
わたしも別に小学校は快適だったけど、この純真な敵愾心というか、素直な排他行動は、常に周りにあった気がします。
 
だからネットで調べても、評判は賛否両論でした。笑
てっきり「暗黒女子」の作者?と思ったけど、文体は違うし、暗黒女子のほうがいろいろ人間がデフォルメされてた。
エンターテインメント的には「暗黒女子」のほうが単純にオモシロー!て感じ。
こっには、あーーーー、て刺されながら読みました。
 
ミステリーとして、ほう!てなるかと言われるとわたしはあんまり。そもそもミステリー要素好きかと言われるとそうでもないからかも。

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