32冊目「舟を編む」三浦しをん
本屋大賞ノミネート、そんで映画にもなってますね。
舟を編む、てつまり、辞書を作る話です。編纂、ていうくらいなので、本を作るのは確かに「編む」ていう。
ドキュメンタリーって感じです。本が大好きな青年、そっと支える恋人、尊敬する先生、仲間たち。
プロジェクトXみたいだな、と思いながら読みました。
私は大学で古事記の研究をしていたし、辞書というか、本を作る手伝いはわりとしたことがあるんですが、だからこそあんまりピンときませんでした。
たぶん、こういう世界を中途半端に知らない人のほうが面白く感じるのかな。
言葉に関しては、そりゃあ私自身めちゃくちゃこだわりがあるほうだし、辞書も大好きです。
中学高校大学、暇があれば辞書読んでましたね。まじで。
そんな私だからこそピンとこなかったのかなあ。なんか専門的な話のほうに興味が行き過ぎて、肝心な人間模様とか心理描写にあんまり入り込めなかった。
時折出てくる言葉の解説も、知ってる、ていうのがほとんどだったし。笑
でも描き方はとてもしっとりと、優しく柔らかく、三浦さんらしい穏やかさでお話が紡がれていくので、好きな人はすごい好きな本なんだろうなあ、と思いながら読みました。
余談ですが角田光代となんか混ざるの、私だけ?笑
舟を編む【電子書籍】[ 三浦しをん ]
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