36冊目「天使の囀り」貴志祐介
同じ作者さんは避けてたんですけど、でも好きだからもういいや笑
貴志作品で一番好きかもしれない。決めがたいけど。
主人公は女の人です。恋人が、秘境で文化人類学や動物の研究なんかをしているんですが、その恋人からの手紙から話は始まります。その手紙の内容がじわじわと変異していくのに違和感を覚えて間もなく、その恋人が突然自殺します。自殺するような人ではなかったとその死に疑問を持つ主人公。
調べる手がかりは、その手紙に出てくる、奇妙な猿。人間を恐れずに、なぜかにやにやと笑って殺されていった猿。その猿を調べているうちに、日本でも不可解な自殺が起こり始める。
グロいです。でも、そのグロさに紛れないストーリーとドラマがある。私は「リング」もリスペクトしてますが、この本もものすごいリスペクトしてます。
こういう奇病モノって、たいてい謎解きがメインで、死ぬ→調べる→やっつけるの流れがほとんどなんですけど、これは違う。
もちろん主人公は謎を解いていくしその解決策も探すんだけど、それ以外にもちゃんとドラマ性がたくさんあるんです。宗教だったり、恋愛だったり、安楽死問題だったり。
普通にめっちゃ怖いし。笑
とにかくホラー好き、グロ大丈夫、でもそれだけなら物足りないという私の様に欲張りな方は絶対楽しめるはずです。
もっかい読みたくなってきた。
天使の囀り【電子書籍】[ 貴志 祐介 ]
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