43冊目「Red」島本理生
毎度書きますが私はめったに恋愛オンリーの小説を読みません。たまに恋愛ものに手を出したくなる時もあるんですが、基本的にそれだけなのはちょっと、という感じ。
なのになぜか読んでしまう。そして苦しくなっちゃう。それが島本理生。
「Red」は、不倫の話というにはちょっと違うというか。だからって女流作家のエロい感じな小説と言われてもちょっと違います。帯はセックスレスとか書いてすごいキャッチーにしてますが、中身はそうは簡単にいかないぜって感じ。
ヒロインは主婦です。子供がいます。旦那はイケメン高収入。義母はまああま優しいし明るい。割と恵まれてると周りには言われています。自分でもそうだろうなって思っています。でも。
でも。
こう、喉から胸のあたりを、ぎゅうううっと絞められながら読む感じです。それを面白いという人もいるし、苦しいという人もいるでしょう。私は面白いと思うんです。ちなみに電車の中でもじんわあああっと泣きました。感動する話とかではないんですけどね。人間の尊厳のお話だと思います。
主婦の方にもぜひ読んでほしいし、旦那さんにも読んでほしい作品です。
Red [ 島本理生 ]
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